ホンダ、次々と明らかになる欠陥でリコール拡大…発火リスクに伴うリコールの詳細とは

ホンダで大規模リコール

新たな問題も発生

最新車種に欠陥

引用:Instagram@autocentersemarang

ホンダ・トヨタなどの日本の自動車メーカーは、高い品質と耐久性で世界的な評価を確立してきた。しかし近年、消費者の信頼を揺るがしかねない問題を相次いで引き起こしている。トヨタでは度重なる新車認証プロセスの不正が発覚し、マツダ・ホンダ・スズキでも同様の問題が明らかになった。

特にホンダは、最新モデルで設計上の欠陥が次々と判明し大規模リコールに追い込まれるなど、技術面での懸念が浮上している。同社は今月9日、米国市場で170万台規模のリコールを発表し、衝撃が走った。当初のリコールは操舵装置の不具合による事故の可能性が指摘されたが、その後さらに数十万台を追加でリコールする見通しとなった。

引用:Reddit
引用:Kelley Blue Book

2023~2025年型の計72万台

燃料漏れで火災の危険性

米自動車専門メディア「モーター1」、「カースクープス」などの15日(現地時間)の報道によると、ホンダは米国で72万台のリコールを実施する。今回は高圧燃料ポンプの不具合で、2023~2025年式の車両が対象となる。具体的には2023~2024年型アコードおよびアコードハイブリッド、2023~2025年型CR-Vハイブリッド、2025年型シビックセダンおよびハッチバックが含まれる。

ホンダによると、対象車両の高圧燃料ポンプ内部に亀裂が発生し、燃料が漏れ出す可能性があり、火災につながる恐れがあるという。幸い、現時点で関連する事故は報告されていない。同社は12月から対象車両のオーナーに通知を開始する予定だ。

引用:Auto Trader
引用:YouTubeチャンネル「Planet Car News」

CR-Vハイブリッドで別のリコール

バッテリー発火の可能性

一方、先代のCR-Vは異なる不具合でリコールを実施していた。2023年型CR-Vハイブリッドの一部で発火の危険性が確認されたのだ。ホンダの説明によると、搭載されているリチウムイオンバッテリーで製造工程の問題により、内部端子が故障する可能性があるという。バッテリーパックの製造・供給元のパナソニックがこの不具合を確認し、ホンダに報告したとされる。

同社によると、走行中にこの不具合が発生した場合、車両が動かなくなり、最悪の場合は発火して火災に至る恐れがある。ただし救いなのは、リコール規模が比較的小さい点だ。対象は2022年10月6日から2023年1月24日に製造されたCR-Vハイブリッドで、総数はわずか98台となっている。

引用:Gurley Leep Honda
引用:Bloomberg

さらなる大規模リコールの可能性

300万台を対象に調査継続中

しかし、追加の大規模リコールが発生する懸念は残る。米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は31件の衝突事故と58件の負傷報告を受け、昨年4月からホンダ車の自動緊急ブレーキシステムについて調査を進めている。調査対象はアコードとCR-Vで、規模は300万台に上る。

NHTSAの調査は現在も続いており、結論は不透明な状況だ。しかし、現在進行中のリコールだけでも、同社に少なからぬ打撃を与えることは避けられない。ホンダはトヨタ・日産とともに日本の自動車産業を代表する企業だけに、相次ぐリコール問題によるブランドイメージの低下も懸念される。

あわせて読みたい

関連キーワード

コメントを残す

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

こんなコンテンツもおすすめです

CP-2024-0164-33930892-thumb
「なぜここまで差が出る?」10万kmで終わるエンジンと50万km走る違い
CP-2023-0186-33867709-thumb
「ベテランでも9割が間違える」冬のスリップ時、正しいハンドル方向
CP-2025-0055-33840912-thumb
「突然つかない…」冬に裏切るシートヒーター、最も多い原因
CP-2025-0055-33841912-thumb
「朝の霜取りが一瞬で終わる」3秒で窓が溶ける原理とは
CP-2022-0212-33821908-thumb
「911だけは守る」電動化時代でも越えなかったポルシェの一線
CP-2022-0212-33821909-thumb
今のテスラが中国EVを手本にしていた?元幹部証言で見えた開発の裏側
CP-2023-0065-33850417-thumb
EV総量とほぼ同数、マスタングが追いついたフォード販売の異変
CP-2023-0065-33846059-thumb
SF映画のような金色ボディと低い地上高、テスラ「ロボバン」映像が再拡散した理由
  • アクセスランキング

    「なぜここまで差が出る?」10万kmで終わるエンジンと50万km走る違い
    「ベテランでも9割が間違える」冬のスリップ時、正しいハンドル方向
    「突然つかない…」冬に裏切るシートヒーター、最も多い原因
    「朝の霜取りが一瞬で終わる」3秒で窓が溶ける原理とは
    「911だけは守る」電動化時代でも越えなかったポルシェの一線
    今のテスラが中国EVを手本にしていた?元幹部証言で見えた開発の裏側
    EV総量とほぼ同数、マスタングが追いついたフォード販売の異変
    SF映画のような金色ボディと低い地上高、テスラ「ロボバン」映像が再拡散した理由
    「テスラの弱点解消?」運転者のための物理ボタンが突然現れた
    テスラモデル3、崖下にそのまま落とした!極限状況でどこまで耐えられるのか

    最新ニュース

    CP-2024-0164-33930892-thumb
    「なぜここまで差が出る?」10万kmで終わるエンジンと50万km走る違い
    CP-2023-0186-33867709-thumb
    「ベテランでも9割が間違える」冬のスリップ時、正しいハンドル方向
    CP-2025-0055-33840912-thumb
    「突然つかない…」冬に裏切るシートヒーター、最も多い原因
    CP-2025-0055-33841912-thumb
    「朝の霜取りが一瞬で終わる」3秒で窓が溶ける原理とは
    CP-2022-0212-33821908-thumb
    「911だけは守る」電動化時代でも越えなかったポルシェの一線
    CP-2022-0212-33821909-thumb
    今のテスラが中国EVを手本にしていた?元幹部証言で見えた開発の裏側

    主要ニュース

    CP-2023-0065-33837901-thumb
    「テスラの弱点解消?」運転者のための物理ボタンが突然現れた
    CP-2023-0065-33777040-thumb
    テスラモデル3、崖下にそのまま落とした!極限状況でどこまで耐えられるのか
    CP-2024-0164-33864863-thumb
    40台だけの終着点、ブガッティ・ボライドが刻んだ“最後の遺産”
    CP-2025-0133-33838865-thumb
    SUV激戦区の答え、アメリカ市場が認めた最高の3列SUV 5種
    CP-2023-0065-33751204-thumb
    「米国ラグジュアリー市場を狙う」メルセデス、40万台目標でBMWに正面勝負
    CP-2025-0055-33823029-thumb
    走行継続は危険信号、ブレーキ警告灯の分岐点