
ランドクルーザー250が盗難防止機能を大幅強化——スマートキー測距・遠隔エンジン停止を標準装備化
トヨタ自動車(トヨタ)がクロスカントリーSUV「ランドクルーザー250」のガソリンモデルを一部改良し、盗難防止・安全機能を大幅に強化した。最近、高級車を狙った窃盗が相次いでいる状況を反映し、従来オプションで提供されていた主要機能を標準装備に変更したのが特徴となっている。
6日(現地時間)、ネットメディアの「ITmedia」によると、トヨタの今回の改良の柱は、車両へのアクセス認証をより精密にし、遠隔制御を通じて盗難状況に対応できるようにしたことだという。
スマートキー測距システムを標準装備化——リレーアタック対策が目的
まず「スマートキー測距システム」を標準装備とした。この機能は、キー所持者が車両付近にいない場合、電子キーを使用したドアの開閉やエンジン始動を制限するものだ。最近増加しているリレーアタック(スマートキーの信号を増幅して車両を解錠する手法)などに対応するための措置とみられる。
T-Connectによる遠隔エンジン停止機能も標準装備に
また、遠隔で車両のエンジン始動を停止できる「T-Connect」も標準装備に盛り込まれた。車両所有者はスマートフォンなどを通じて車両の状態を確認し、必要に応じてエンジン始動を遠隔で停止できる。
利用にはT-Connectへの加入が必要
ただし、この機能はトヨタのコネクテッドサービス「T-Connectスタンダード(22)」への加入が必要な有料サービスとなっている。
安全装備も強化——フロントクロストラフィックアラートが標準化
安全装備も強化された。交差点進入時に左右から接近する車両を検知して警告する「フロントクロストラフィックアラート」が標準装備され、都市部での走行における事故予防機能を高めた。このほかにも、運転支援システム全般が改善され、より安定した走行を支援するという。
背景——ランドクルーザーを狙う「CANインベーダー」被害が急増
今回の措置は、最近国内で高級SUVを狙った車両盗難が急増している状況に対応したものだ。報道によると、2025年上半期の車両盗難件数でランドクルーザーシリーズが最多の被害を記録している。
CANインベーダーとは
特に車両内部の通信網である「コントローラー・エリア・ネットワーク(CAN)」にアクセスし、外部装置で車両を制御する、いわゆる「CANインベーダー」の手法が主要な脅威として指摘されている。この方式は車両外部から電子信号を注入してドアを開けたり、エンジンを始動させたりする手法で、既存のセキュリティシステムを回避できる点が問題視されている。
ディーゼルモデルへの展開は2025年12月以降——業界全体への波及も
トヨタは今回の改良がまずガソリンモデルに適用されると明らかにし、ディーゼルモデルの改善は今年12月以降に進められる見通しだと付け加えている。業界では今回の措置を契機に、完成車メーカーが車両セキュリティ技術を標準装備に拡大する流れが加速するとみている。コネクテッドカーや電動化が急速に進展する中で、サイバーセキュリティと物理的な盗難防止技術が車両競争力の核心要素として浮上している。