
フォルクスワーゲンは2025年上半期に電気自動車(EV)の販売を急増させ、世界市場で着実に成長を続けている。
10日(現地時間)、EV専門メディア「クリーンテクニカ」によると、フォルクスワーゲンは今年上半期のEV販売台数を前年同期比47%増の46万5,000台に拡大し、欧州市場ではテスラを抜いて首位に立った。
ブランド別では、フォルクスワーゲンが19万2,600台(前年比14.3%増)、シュコダが7万3,000台(同147.8%増)、セアトとクプラが3万7,600台(同105.3%増)、アウディが10万1,400台(同32.3%増)を記録した。特にポルシェは電気自動車販売が279%増の3万4,200台となり、電動マカンが爆発的な人気を集めている。
一方で、中国と北米市場では販売が減少し、地域ごとの明暗がくっきりと分かれた。
フォルクスワーゲンは今後2年以内に「ID.2」と「ID.1」を投入し、欧州市場を中心にEVラインナップの拡充を進める方針だ。ただし、中国のEV大手「BYD」の欧州進出や、テスラによる価格競争の激化を受け、市場シェアの維持は大きな課題となる。
欧州ではテスラを圧倒し、EV市場での存在感を高めたフォルクスワーゲンだが、世界市場全体での均衡ある成長が求められている。特に、中国と北米での販売不振の解消が今後の最重要課題となる。