冬道は4倍以上滑りやすい、年末年始に事故が増える理由

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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年末年始の交通量増加に加え、厳しい寒さが続くことで、冬季の道路環境は一段と悪化することが予想されている。こうした状況を受け、自動車業界では安全な車両管理と冬特有の運転対策の重要性を改めて呼びかけている。

特に雪道や凍結路面では、わずかな油断が事故につながりやすい。業界各社は年末年始を前に、冬季の安全運転ポイントを紹介する啓発活動を強化し、事故防止への注意喚起を行っている。

冬季の車両管理で最も重要な要素として挙げられるのがタイヤだ。気温が下がるとタイヤ内部の空気は収縮し、空気圧が低下しやすくなる。そのため、メーカーが推奨する適正空気圧を維持することが基本となる。少なくとも月に1回以上は点検を行い、寒冷期特有の変化を見逃さないことが重要だ。

また、雪道や凍結路に備えて、事前にスタッドレスタイヤへ交換しておくことが有効とされている。雪道や凍結路は、乾燥路面と比べて4〜8倍滑りやすいとされ、制動距離も大きく伸びる。スタッドレスタイヤは、低温でも硬化しにくいゴム素材と、雪や氷を捉えるトレッド設計により、冬季路面で安定したグリップ性能を発揮する。

タイヤ関連の試験では、雪道を時速40キロで走行した後に制動した場合、スタッドレスタイヤの制動距離はおよそ18メートル程度に収まったのに対し、オールシーズンタイヤではそれを大きく上回る結果が示されている。凍結路面においても、スタッドレスタイヤの優位性が確認されている。

なお、スタッドレスタイヤは前輪または後輪のみの装着ではかえって危険が増す。前輪のみの場合は後輪の接地力不足によるオーバーステアが、後輪のみの場合はアンダーステアのリスクが高まる。安全性を確保するためには、4輪すべてを同一の冬用タイヤに交換することが基本となる。

エンジンや冷却系の管理も冬季には欠かせない。冷却水は凍結防止やエンジン保護の役割を担っており、定期的な点検が重要だ。交換時期については一律の年数や走行距離にとらわれるのではなく、車両の状態やメーカー基準に合わせて適切に管理することが求められる。

バッテリーも低温環境では性能が低下しやすい部品のひとつだ。気温低下により化学反応が鈍くなるうえ、ヒーターやシートヒーターなどの使用で電力消費が増えるため、トラブルが発生しやすくなる。一般的には3年、または走行距離5万キロを目安に劣化が進むとされており、定期点検による状態確認が重要となる。

走行後のメンテナンスにも注意が必要だ。冬季に散布される凍結防止剤は、車両下部の腐食を招く原因となる。雪道走行や長距離移動の後は、車体下部を中心に洗浄し、水分を残さないようケアすることが車両寿命の維持につながる。

運転時の注意点も多い。冬季は路面凍結やアイスバーンが発生しやすく、制動距離が通常より長くなる。そのため、速度を控えめにし、十分な車間距離を確保することが基本となる。

滑り始めた場合は、強いブレーキ操作を避け、エンジンブレーキを活用しながら穏やかに減速するのが望ましい。また、エンジン始動直後は無理な加速を避け、低速走行で車両全体を暖める意識が必要だ。

積雪路での発進時には、急加速を避けることが重要となる。スノーモードが搭載されている車両ではその機能を活用し、マニュアル操作が可能な場合は高めのギアで穏やかに発進すると空転を抑えやすい。降雪時には昼間でもヘッドライトを点灯し、視認性を確保することが安全につながる。積雪路では、前走車のタイヤ跡をなぞるように走行するのも有効な方法だ。

専門家は、特別な装備や高度な運転技術よりも、基本的な車両管理と冬に適した運転意識を持つことが事故防止につながると指摘する。突発的な天候悪化に備え、日常点検を怠らないことが、冬季ドライブを安全に乗り切る最大のポイントと言えるだろう。

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