見えない侵透…中国「部品」はすでに米国自動車市場を掌握していた

引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ
引用:記事の内容と関連しAIツールで作成されたイメージ

中国製自動車はアメリカ市場にほとんど存在しないが、中国製部品と中国資本はすでに米国の自動車サプライチェーン全体に深く浸透していることが明らかになった。

世界100社中13社が中国メーカー

WSJが9日に報じたところによると、現在アメリカの自動車部品メーカー60社以上が中国企業の傘下にある。コンサルティング会社AlixPartners(アリックスパートナーズ)が収集したデータによると、対象にはエアバッグ、自動車用ガラス、ステアリングシステムといった重要部品のメーカーが含まれている。中国企業がアメリカの自動車サプライヤー約1万社の5%程度に出資しているとの調査結果も示された。

WSJは「中国車がアメリカ市場に直接参入できない間に、部品ネットワークではすでに中国の存在感が大きく拡大した」と報じた。数字を見ると、中国企業の市場浸透は一段と鮮明になる。2012年の世界自動車売上高ランキング上位100社の部品メーカーの中で中国企業は1社だったが、2024年には13社に増加した。この数は2030年末までに22社に達すると予測されている。

WSJは、アメリカの自動車メーカーがすでに中国系資本の部品メーカーと密接に結びついていると指摘した。福耀(フーヤオ)ガラスはデトロイト・ビッグスリーを含む米国主要自動車メーカーに自動車用ガラスを供給している。CATL(寧徳時代新能源科技)は世界最大の車載電池メーカーだ。ステアリングシステムおよびドライブラインを手がけるネクスティア・オートモーティブ(Nexteer Automotive)も中国企業傘下にあり、米中双方の主要自動車メーカーに部品を供給している。

米議会の中国部品禁止法案動き

こうした動向を受け、米議会では中国製自動車とエアバッグ、シートベルトなどの安全部品を禁止する法案の推進が再び動き始めた。4月末には共和党のマイク・ケリー下院議員ら50人余りがスコット・ベッセント財務長官、ハワード・ラトニック商務長官、米通商代表部(USTR)のジェイミソン・グリアー代表に書簡を送り、中国の自動車・バッテリー企業による米国内での製造・事業展開を阻止するよう要請した。

自動車メーカー側も対応を進めている。テスラは昨年、米国内で生産する車両から中国製部品を除外するよう取引先に求め始めたとWSJは伝えた。GMのメアリー・バーラ最高経営責任者(CEO)も、「米国で生産する車両に用いる素材のうち、中国からの直接調達比率を3%未満に抑えた」と明らかにした。

販売中40モデルが今も中国製部品搭載

しかし、現在販売中の車種のうち少なくとも40モデルは依然として中国製部品を含んでいる。米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)に提出された資料によると、フォードの最新マスタングGTには中国製6速マニュアルトランスミッションが搭載され、トヨタの新型プリウスPHVは部品の約15%が中国製だ。GMはシボレー・トラックス、EVブレイザー、SUVのエクイノックスに中国製部品が約20%を占めると報告している。

WSJは「今後、中国製完成車の禁止論議が安全部品・バッテリー・現地製造・出資規制へと広がるか、米自動車業界がコスト増を甘受しながら脱中国化をどこまで実質的に進められるかが焦点になる」と分析した。

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