「見た目が不評なのに売れた?」BMW「XM」がウルス&プロサングエを抑えスーパーSUV販売1位

【引用:BMW】評判は芳しくなかったものの、結果としてすべて完売した。BMWのハイパーSUV「XM」は2024年のグローバル市場でランボルギーニ「ウルス」やフェラーリ「プロサングエ」を抑え、販売台数で1位を記録した。しかしこの華々しい数字の裏には、「価格差」と「生産力の不均衡」という見逃せない要因が存在する。果たして実力で勝ち取った結果なのか、それとも規模の差が生んだ偶然なのかが議論となっている。

【引用:BMW】「XM」の成功をそのまま受け入れるのは難しい。プラグインハイブリッド方式を採用し、純電動走行距離約80kmを実現したこのモデルは、純粋なスポーツSUVというより実用性を重視した高級ファミリーSUVに近いと評価されている。車体サイズも一般的な大型SUVを上回り、「スーパーSUV」と呼ぶには現実的すぎる存在といえる。

【引用:X】価格面でもXMは明確に差別化されている。米国では約16万ドル(約2,440万円)から販売されており、ランボルギーニ「ウルス」約26万ドル(約3,970万円)やフェラーリ「プロサングエ」約40万ドル(約6,100万円)とは大きな開きがある。このため「同一クラスでの比較自体が適切ではない」との見方も根強い。

【引用:ランボルギーニ】BMWは年間220万台以上を生産する巨大ブランドだ。これに対し、ランボルギーニは約1万台、フェラーリは約1万3000台、アストンマーティンは6000台前後にとどまる。つまりBMWは、望めば数千台規模でXMを生産できる企業規模を持つということだ。この生産力の差が販売結果に直結した可能性は高い。

【引用:フェラーリ】特に北米市場では、一部ディーラーが1台あたり2万ドル(約300万円)の割引を実施したケースも報告されている。結果としてXMの販売1位は、商品そのものの魅力というよりも、圧倒的な供給力と価格調整の柔軟さによるものとみられている。

【引用:BMW】BMW・XMは、4.4リッターV8ツインターボエンジンと電気モーター、19.2kWhリチウムイオンバッテリーで構成されるプラグインハイブリッドパワートレインを搭載する。システム最高出力は738馬力、トルクは102kgmに達し、0〜100km/h加速はわずか3.6秒。Mドライバーズパッケージ装着時の最高速度は282km/hと公表されている。

【引用:BMW】販売実績こそ華やかだが、消費者の評価は芳しくない。米自動車メディアの一部はXMを「高級感よりも誇示的デザインを優先したSUV」と酷評。BMWファンからも「これは本物のMではない」との声が相次いだ。かつてMブランドが象徴してきた純粋なドライビングフィールと軽快なバランスが、重量2.7トン超のボディと電動システムによって失われたとの指摘もある。

【引用:BMW】それでもXMの存在は、BMW M部門にとって重要な実験であることは間違いない。電動化の時代において高性能と効率を両立させるという、新しいMの方向性を模索するプロトタイプ的存在だからだ。XMは批判を受けながらも、電動化時代のMブランドの未来を示す指針となっている。

【引用:BMW】BMWは今後、XMをベースにした電動M SUVの拡充を予定している。2030年代には純電気Mモデルが主流になると見込まれており、XMはその過渡期を象徴するモデルとしてブランド史に残るだろう。販売で成功しながらも哲学で論争を呼んだこのSUVは、BMWが電動化と伝統のはざまで揺れる姿を映し出す存在といえる。

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