プレミアム性を高めた新型ユーコン
存在感際立つデザインと装備
価格競争力で日本導入にも期待

GMCは2026年モデルとしてフルサイズSUV「ユーコン」を発表した。キャデラック・エスカレードと共通プラットフォームを採用しつつ、走行支援やインフォテインメントを全面刷新し、プレミアム性とユーティリティを一段と高めたフラッグシップに仕上げた。
最大の見どころはクレジットカード型のスリムな「カードキー」だ。最大8枚まで登録でき、ドライバー別にシートポジションやメーター表示を自動呼び出し。ドア解錠やリモートスタートにも対応し、トヨタの「デジタルキー」同様にシェアリング需要を先取りする仕組みを採り入れた。


新色と高級感ある内装
圧倒的なビッグサイズ
外装には新色「グレイシャーホワイトトリコート」が追加され、デナリ系グレード限定で設定。インテリアはオープンポアウッドと上質レザーを組み合わせ、センターには16.8インチ縦型ディスプレイを配置するなど、上級SUVらしい質感を追求した。
ボディサイズは全長5,347mm×全幅2,058mm×全高1,945mm、ホイールベース3,071mmの堂々たるプロポーション。日本で並行輸入が始まったランドクルーザー300(4,985×1,980×1,945mm)よりもひと回り大きく、都市部の立体駐車場は事実上非対応だが、その圧倒的存在感こそが魅力となる。


多彩なパワートレインと豪華装備
価格競争力と日本導入の可能性
パワートレインは5.3Lと6.2LのV8自然吸気、3.0L直6ターボディーゼルの3本立て。全ユニットが10速ATを介し、4WDやアダプティブエアサスペンションを選択可能。24インチレーザー刻印ホイールや22スピーカーBoseなどを備える「デナリアルティメット」は、米系SUV屈指のラグジュアリー装備を誇る。
米国価格は6万7,200ドル(約989万円)から、最上級グレードでも10万1,800ドル(約1,498万円)にとどまり、ベース価格8万9,590ドル(約1,318万円)のエスカレードより約2万ドル(約294万円)安い設定だ。日本正規導入は未定ながら、並行輸入ルートでは既に問い合わせが増加しており、GMジャパンがフルサイズSUVの穴を埋める一手として本格導入を検討するとの観測も強まっている。