
【引用:Honqi】長年、中国の富裕層にとって富と成功を象徴する車といえば、メルセデス・ベンツ、ベントレー、そして最高峰のロールス・ロイスなどだった。しかし最近、中国の大富豪の選択肢は欧州の超高級ブランドから自国の伝統ブランドへ急速に移っている。その主役が、中国の国有自動車メーカー、中国第一汽車(FAW)の高級ブランド「紅旗(HONGQI)」だ。中国の毛沢東元国家主席から習近平国家主席に至るまで、歴代最高指導者の公用車として知られてきた紅旗が、超高級ラグジュアリーブランドとして華やかに生まれ変わり、既存の高級車市場の勢力図を揺るがしている。

【引用:Honqi】紅旗の超高級路線をけん引するのは、最上位のフラッグシップライン「ゴールデン・サンフラワー」シリーズの「国礼(Guoli)」だ。約160万ドル(約2億6,200万円)という高額な価格設定の大型セダンで、欧州の名車が展開するビスポーク(オーダーメイド)の領域に挑んでいる。紅旗は単に高出力や走行性能で競うのではなく、中国の歴史や文化的な誇り、精巧な手工芸技術を前面に出す戦略を採った。職人が1,200時間以上をかけ、髪の毛より細い絹糸100本余りで仕上げる天井刺しゅうなどは、ロールス・ロイスの星空を再現した天井照明を上回る水準との評価を受けている。

【引用:Honqi】中国の富裕層による愛国消費の傾向と結び付いた紅旗の戦略は、急速な販売実績の伸びとして表れた。FAWによると、2024年に初登場した「ゴールデン・サンフラワー」ラインは翌年、中国国内だけで1,400台を販売した。一方、同期間のロールス・ロイスの中国販売台数は約700台にとどまったと推定され、紅旗はロールス・ロイスの2倍の販売台数を記録した。紅旗はこうした成果を受けてマレーシア市場への進出を控えているほか、欧米の制裁を受けてメルセデス・ベンツとBMWが撤退したロシア市場など、海外展開も加速している。

【引用:Honqi】かつて政府公用車のイメージに縛られていた紅旗は、伝統と最先端の工芸技術、愛国心を組み合わせ、中国式ラグジュアリーの新たな基準を提示した。紅旗は、世界最大の自動車市場である中国で数十年にわたり続いてきた欧州の超高級ブランドによる独占体制を打ち破った。