「就寝中に轟音とともに黒煙が全てを覆った」玄関に置いていただけの電動キックボードがなぜ火を噴いたのか

電動キックボード 引用:ボベドリーム
引用:ボベドリーム

寝ている間に突然「ピッ」という音が鳴り、数秒後に轟音が響いた。家に置いていた電動キックボードのバッテリーが爆発したのだ。韓国のある家庭で実際に起きた出来事で、夫婦は黒煙が家中を覆う中、近隣住民の助けを借りてなんとか避難した。

リチウムイオンバッテリーを使用する電動キックボードや電動自転車の火災・爆発事故は、韓国だけの問題ではない。日本では2024年の1年間に1,162件のリチウムイオンバッテリー火災が報告されており、米ニューヨークでも毎年数百件の関連火災が発生するなど、世界的に規制と安全対策の議論が続いている。

爆発した電動キックボード、黒煙が数秒で室内を覆う

事故は韓国のオンラインコミュニティを通じて知られた。投稿者Aさんによると、夫が午前1時頃に空腹を感じて目を覚まし、夫婦でラーメンを食べた後、午前2時頃に再び部屋に入ったという。その後5分ほど経つと、玄関の方から警告音のような「ピッ」という音が鳴り始め、音は次第に大きくなり、続いて鋭い摩擦音とともに轟音を立てて爆発が起こった。

引用:ボベドリーム
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爆発によって発生した黒煙はわずか数秒で家全体を覆った。玄関のドアは黒く焦げ、靴は焼け焦げ、リビングやトイレの壁・床・天井まですすで覆われた。爆発した電動キックボードは元の形を認識できないほど破損していた。爆発音を聞いた近隣住民が迅速に消防へ通報し、消火器を持って駆けつけたことで、夫婦は大きな人的被害を受けずに避難できた。

警察・消防はバッテリー爆発と判断、メーカーは欠陥の立証を要求

警察と消防による調査の結果、火災の原因は電動キックボードのバッテリー爆発であることが確認された。事故当時、キックボードは充電中ではなく玄関前に置かれた状態で、Aさん一家の使用頻度も週3〜4回、1回あたり10〜20分程度と多くなかったことが分かった。

引用:ボベドリーム
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一方、メーカー側は国立科学捜査研究院が発行した書類のみを欠陥判定の根拠として認める立場を示しており、被害家族は正式な調査結果が出るまで待たなければならない状況に置かれている。Aさんは、家の中に残った有毒な臭いとすすのため生活ができなくなり宿泊施設を転々としていると語り、夫は有毒化学物質による火傷で生涯にわたる管理が必要な状態だと明らかにした。

急増するリチウムイオンバッテリー火災、韓国だけの問題ではない

電動キックボードや電動自転車などのパーソナルモビリティの利用が増えるにつれ、バッテリー爆発による火災も増加する傾向にある。リチウムイオンバッテリーは小型でエネルギー密度が高い一方、可燃性の電解質を使用しているため、過充電・過電流の状況下では火災や爆発のリスクが相対的に大きいと消防当局は説明する。

引用:ボベドリーム
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この傾向は海外でも確認されている。日本ではリチウムイオンバッテリー関連の火災が2022年に852件、2023年に910件、2024年に1,162件と毎年増加しており、2025年上半期だけで665件が報告された。政府は2030年までに重大なリチウムイオンバッテリー火災を根絶するとの目標を掲げ、廃バッテリー処理などの安全対策を強化している。米ニューヨークでも2023年の1年間に電動自転車・キックボードのバッテリー火災が268件発生し、18人が死亡した。その後、安全認証基準(UL 2849等)が法制化され、2025年上半期の火災件数は減少傾向に転じた。

今回の事故は、充電中でない状態でも、使用頻度の低いバッテリーでも爆発が発生し得ることを示している。消防当局は、電動キックボードなどのパーソナルモビリティを安全に使用するため、充電器を正しい向きで接続すること、充電完了後は速やかにコードを抜くこと、湿気のない場所に保管すること、玄関や非常口の近く・外出中・就寝中には充電しないこと、可燃物のない場所で充電することを呼びかけている。リチウムイオンバッテリー火災は一家庭の問題にとどまらず、世界の都市が共通して向き合う安全課題となっている。

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