
タイヤの偏摩耗は、単にタイヤの寿命を縮めるだけでなく、走行安定性や燃費にも影響を及ぼす。特に静粛性の高いハイブリッド車では偏摩耗による騒音が際立ちやすく、貨物車は積載重量の影響で偏摩耗の進行が早まる傾向がある。
以下、偏摩耗を防ぐための4つの管理ポイントを紹介する。
ホイールアライメントの点検
ホイールが正しく整列していないと、タイヤが路面と垂直に接地せず斜めに当たるため、一方だけが摩耗する。サスペンション部品(ロワアーム、ショックアブソーバーなど)を交換した際やポットホールなどで大きな衝撃を受けた際、または1年または走行2万kmを目安に定期点検を行うことが望ましい。直線道路でハンドルから手を離した際に車が片方へ流れる場合は、早急な調整が必要となる。
適正な空気圧の維持
空気圧が適正値から外れると、タイヤの接地面が偏り偏摩耗を引き起こす。空気圧が過剰な場合はタイヤの中央部分だけが集中的に摩耗し、逆に空気圧が不足している場合は両側の端(ショルダー部分)から先に摩耗する。運転席ドア内側の柱に貼られた車両指定空気圧を確認したうえで、月に一度を目安に点検することが望ましい。
定期的なタイヤの位置交換(ローテーション)
前輪駆動(FF)車は前輪が駆動と操舵を同時に担うため、後輪に比べて摩耗の進行が早い。通常、走行5,000~10,000kmごとに前後の位置を入れ替えると、4本のタイヤを均等に長く使用できる。摩耗の進行を均一化することで、タイヤ全体の交換時期を遅らせる効果も期待できる。
足回り部品の管理
足回り部品が劣化するとタイヤの挙動が不安定になり、不規則な摩耗を招く。ショックアブソーバーの減衰力が低下するとタイヤが路面で跳ね、波状に摩耗する「カッピング摩耗」を引き起こすことがある。また、ロワアームなどのゴムブッシュが破損するとホイールの取り付け角度がずれ、偏摩耗の原因となる。