
世界最大の自動車メーカーであるトヨタが、2025年上半期に世界販売510万台、世界生産490万台といずれも過去最高を更新した。北米・日本・中国でハイブリッド需要が膨らみ、販売に占めるハイブリッド比率は43%へと上昇した。
同期間のグローバル販売は前年同期比5.5%増、グローバル生産は5.8%増となり、レクサスを含む全ブランドで記録を塗り替えた。
6月単月でも販売86万7,906台(前年比1.7%増)、生産85万4,565台(同7.4%増)を記録し、勢いは衰えない。
トヨタは2028年にもチェコの子会社工場で年10万台規模の電動SUV量産を開始する計画を固めた。
さらに2026年末までにC-HR+、新型bZ4Xなど14車種のEVを欧州へ投入し、ラインアップを一気に拡充する構えだ。
EUは新車のCO₂排出上限を段階的に引き下げ、2035年から新規内燃機関車の販売を全面禁止する方針を掲げている。
ただし欧州のEV需要は足踏み状態が続き、昨年の主要31カ国EV販売は199万台と1%減少、乗用車全体に占める比率も15.7%から15.4%へ後退した。
トヨタは地域ごとの需要差に合わせてハイブリッドとEVの「二刀流」を磨き、規制強化と市場変動の両方に備える戦略を取っている。