「指紋と埃まみれへの反省」アウディQ9でピアノブラックを大幅削減

引用:アウディ
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アウディが次世代フラッグシップSUVのQ9を通じて、室内デザインの方向性を大きく転換し始めた。近年、自動車業界でユーザーからの批判が特に多かったピアノブラック素材の使用を大幅に抑えた点が注目されており、この方針転換に対するユーザーの反応は概ね好意的である。

高級感の演出に多用されてきたピアノブラック素材は、実際の使用場面で「高級感はあるが、使い勝手に難があった」との評価がつきまとってきた。

ピアノブラック素材は近年、輸入車各ブランドでプレミアム感を表現するデザイン要素として広く採用されてきた。しかし、実際のユーザーからの評価は芳しいものではなかった。わずかに触れるだけで指紋が浮き出し、埃や細かな傷が目立ちやすいという声が絶えなかったほか、夏場は日光の反射や表面温度の上昇も相まって、運転中の視認性に影響するという不満も少なくなかった。

引用:アウディ
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自動車関連のオーナーコミュニティでは、「新車なのに数日で傷が付く」「拭いても常に汚れて見える」「車内の管理負担が大きい」といった意見が繰り返し上がっていた。アウディはこうした消費者の声を踏まえて方針を見直した形だ。

Q9でピアノブラックの使用比率を大幅削減

アウディが公開した新型Q9の室内は、従来モデルから大きく印象が変わっている。ダッシュボードやドアトリムでは光沢ブラックに代えてマット仕上げやテクスチャー素材の採用が大幅に増え、指紋や埃が付着しにくい方向へ内装の質感を刷新しつつある。

引用:アウディ
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ただし、全廃には至っていない。ステアリングホイールの操作スイッチ類や一部のエアコン吹き出し口周辺にはピアノブラックが残るものの、全体的な使用比率は明らかに低下している。

業界では「こうした消費者の不満に対し、ドイツのプレミアムブランドもようやく向き合い始めた」との評価が出ている。

スクリーン依存から物理ボタン回帰へ

引用:アウディ
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アウディは素材の変更にとどまらず、室内設計の思想そのものを見直す方向性を打ち出している。近年の自動車業界でスクリーン依存が進み、空調までタッチ操作に委ねる仕様への反省が背景にあるとみられ、操作性の改善に注力する姿勢を示している。実際、すでに発売済みのA5やQ5シリーズでは物理スイッチの一部復活が実施されており、同様の方向性が新世代モデルにも波及するとみられている。

業界関係者は「これまでの室内デザインが見た目の華やかさに偏重していたとすれば、いまは実際の使い勝手と管理負担の軽減を重視する方向へと潮流が変わりつつある」と指摘しており、ピアノブラックの採用縮小はその象徴的な第一歩といえる。

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