無残に壊れた「限定モデルのフェラーリ」…事故を起こしたドライバーの正体が判明すると「衝撃的だ」

2025年1月、世界中の自動車ファンやスーパーカー収集家に衝撃を与えた伝説的なフェラーリF40の悲惨な全損事故が、現在もクラシックカー業界で強い警戒を促す代表的な事例として改めて注目されている。「Instagram」をはじめとする各種ソーシャルメディアで現場映像が拡散し、当時大きな話題となったこの事故は、英国の雨でぬれた道路を走っていたフェラーリF40が一瞬バランスを失って滑り、道路脇の街灯に激突した悲劇的な事故だった。特に、衝突で壊れた車両が単なる一般的な個体ではなく、累積走行距離が最も長く、「世界で最も走ったF40」という歴史的な象徴性を持つ「F40PRX」だったことが明らかになり、歴史的遺産級の車の損壊を惜しむ思いがさらに強まった。

当時、事故現場を後方から撮影した車両の音声と映像データを改めて分析すると、ドライバーがぬれた路面でスロットルペダルをやや深く踏み込んだことが、致命的なスピンの直接のきっかけとなった。1980年代後半に誕生したフェラーリF40は、車体姿勢制御装置やトラクションコントロール(TCS)、ABSなど、現代的な電子制御式の安全支援装置を一切搭載していない代表的な機械式高性能スーパーカーだ。路面の摩擦力が急激に低下した雨天の道路で強烈なツインターボのブーストが一気に立ち上がると、後輪タイヤは一瞬でグリップを失い、いったん制御を失った車体は電子制御の助けを一切受けられないまま街灯に激しく衝突した後、そのまま側方へ転がった。

事故直後に流出した写真に写る損傷はまさに惨憺たるもので、100万ドル(約1億5,300万円)以上の価値を持つ希少なコレクターカーとは判別しにくいほどだった。街灯に正面から衝突したフロントクリップはすべて吹き飛び、前輪サスペンションの構造部やラジエーター、フロント収納スペース、エアホーンが完全に露出していた。粉々に壊れて引きちぎられたフロントバンパーの破片は車体左側下部に裏返った状態で挟まり、後部も左側サスペンションのアライメントが完全に狂い、バンパーが異形に破損するなど、大きな衝撃を受けていた。その後、バンパーの破片に刻まれた「F40PRX」の固有ナンバープレートが確認され、英国で定期的に整備を受けながら公道を走っていたあの有名な個体であることが最終的に確定した。

この事故が数年を経た現在までたびたび語られる理由の一つは、ほかでもなくサービスセンターの整備士によるテストドライブ中に起きた可能性が非常に高かったためだ。事故直後に撮影された車内の接写写真には、運転席と内装を覆っていたビニール製の保護カバーがそのまま写っており、車両が修理や定期点検を終えた後、整備士による試運転中だったことを示す有力な状況証拠とされた。所有者ではなく整備士による一度の運転判断ミスで、世界的に希少な歴史的宝物が粉々になったという点から、この事故は現在も整備業界史上最大の金銭的損失を残した整備工場の試運転事故の代名詞として記録されている。

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