
フォードは4万ドル(約630万円)以下の価格帯で新車5車種の発売を準備している。車両価格の高騰で消費者の負担が増大するなか、本格的な低価格戦略に乗り出すという。SUVとピックアップトラックを主力としてきたフォードが、セダン市場への再参入を検討している点も注目を集めている。生産終了となったフォード・フュージョンとフォーカスの後継モデル登場の可能性も取り沙汰されている。

フュージョン車名復活と中国モンデオ反映の可能性
現時点で新型セダンに関する具体的な情報は公開されていない。フォードCEOのジム・ファーリー氏は「つまらない製品は作らない」と強調し、差別化戦略を打ち出した。業界では生産終了となったフュージョンの車名復活の可能性にも関心が集まっている。フォードは最近、新たな車名戦略に関わる人材採用を進めたとも伝えられており、デザインには中国市場向けモンデオのスタイルが一部反映されるとの見方もある。スリムなLEDランプとファストバックスタイルのルーフラインの採用も浮上している。

C2プラットフォームで開発費削減
新型セダンはフォードの既存C2プラットフォームを基に開発されるとみられる。同プラットフォームはマーベリックおよび中国向けモンデオなどに採用されている。これにより開発費と生産費を大幅に削減でき、価格競争力を確保しながら商品性を維持する戦略とみられる。室内は大型ディスプレイを中核に据えたインテリア構成が見込まれるが、価格面での競争力確保に向けて一部仕様が調整される見込みとなっている。

内燃機関・ハイブリッド・EVのマルチパワートレイン戦略
パワートレインは内燃機関とハイブリッドを中心に据えたマルチパワートレイン戦略で開発が進められているという。初期はガソリンターボとハイブリッドモデルが先行発売され、その後に電気自動車仕様が追加される見込みだ。価格は4万ドル(約630万円)以下に設定される見通しで、業界ではホンダ・アコードやトヨタ・カムリの競合モデルに相当する3万ドル(約470万円)前後からのスタートとなる可能性も指摘されている。一方、フォードは低価格帯の新車第1弾として中型電動ピックアップトラックを2027年に発売する計画で、その後セダンやSUV、バンなど多様な車種へとラインアップを拡充していく予定だ。