米国2027年から「運転者監視カメラ」が全新車に義務化、プライバシー懸念と「誤検知」の壁

引用:ゲッティイメージズ
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2027年から米国で販売されるすべての新車に、運転者の状態を感知するカメラとセンサーが義務的に搭載される見込みだ。飲酒・居眠り運転を減らすための政策に基づくもので、車両が運転者の状態を自ら判断し、必要に応じて走行を制限したり、エンジンを完全に停止させる機能が含まれると見られている。

このシステムは、赤外線カメラで目と頭の動きを追跡し、さまざまなセンサーを通じて疲労や飲酒による異常兆候を感知する。ここに人工知能が組み合わさり、運転者が実際に運転に適した状態かどうかを判断する仕組みだ。従来のように運転者が直接測定器に応じるのではなく、車両が自動的に状態を分析する点が特徴だ。

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居眠りや飲酒が疑われる兆候が検知されると、車両はエンジンをかけないか、速度を制限するなど機能を一部制限する可能性がある。事故を事前に防ぐという趣旨だが、車両が運転者を常時監視するという点で議論も少なくない。

政府は、この技術が導入されれば毎年数千人の命を救えると期待している。実際、飲酒と疲労運転は重大な事故の主要な原因だ。しかし、個人情報の侵害に対する懸念は依然として大きい。

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プライバシーとコスト:義務化への反発

目の動き、瞳孔反応、注意パターンなどの生体情報が収集されるという点が最大の争点だ。現在の規定ではデータを外部に共有しないが、自動車会社がこれを保存したり、保険会社が活用する可能性があるとの懸念の声が上がっている。今後、ソフトウェアのアップデートで収集範囲が拡大される可能性も不安要素だ。

ここにコスト負担もある。関連技術の導入により、車両一台あたり数百ドル~数千ドル(約1万円台~数万円)程度価格が上がると予想され、追加費用は消費者にそのまま転嫁される可能性が高い。

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業界が指摘する「誤検知」と技術的信頼性の課題

自動車業界は技術の信頼性問題を指摘している。システムが誤作動し、正常な状態にもかかわらずエンジンがかからないなどの「誤検知」の可能性があるというのだ。このような場合、運転者の不便はもちろん、不必要な対立も生じる可能性がある。

結局、安全のためにどこまで個人情報を収集し、活用できるのかについての社会的合意が求められる局面だ。

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