「中国に縛られるな!」ホンダ、ロームと手を組み供給網を再編

引用:ホンダ
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ホンダが、中国資本の半導体企業ネクスペリア(Nexperia)に端を発したサプライチェーン危機を克服するため、半導体の調達先を大幅に多角化する。

11日(現地時間)付の「日経アジア」の報道によると、ホンダは今月から、国内半導体大手のロームなど新たなパートナーから供給された半導体を量産車に本格的に導入を開始した。これは、昨年末に発生した大規模な生産障害によって被った数千億円規模の損失を繰り返さないという、強い決意の表れであると解釈される。

「ネクスペリア・ショック」が招いた1,500億円規模の営業利益消失

ホンダがサプライチェーンの再構築に全力を注ぐ理由は、いわゆる「ネクスペリア危機」にある。オランダに本社を置くが、中国の聞泰科技(ウィングテック・テクノロジー)が所有するネクスペリアは、最近、オランダ政府との対立および輸出規制の影響を受け、半導体の供給を一時中断した。

その影響は深刻であった。ホンダはワイパーの作動や窓の開閉といった車両制御システムに使用される汎用半導体の相当数をネクスペリアに依存していた。供給が途絶えたことで、2025年10月と11月には米国およびメキシコ工場の操業停止を余儀なくされた。これにより発生した営業利益の損失額は、約1,500億円(約9億5,500万ドル)に達すると推定されている。

ロームとの戦略的提携…設計から製造まで「内製化」を推進

ホンダの新たなパートナーとして登場したロームは、半導体の設計から製造までの全工程を直接手がける「垂直統合型」企業である。

ホンダはロームとの協力を通じ、半導体の前工程(フロントエンド)を日本国内で、後工程(バックエンド)を東南アジアで行う方式へとサプライチェーンを再編した。これにより、地政学的リスクの高い中国への依存度を大幅に低下させる計画である。今回の措置は、ネクスペリア危機以降、日本の自動車メーカーが具体的な代替供給先を確保し、実際に量産車へ適用した初の事例となる見込みである。

ホンダはローム以外にも、TSMCやルネサスエレクトロニクスといったグローバルな半導体企業との直接契約を強化している。これまで部品メーカー(Tier1)に一任していた半導体管理を自社で主導する方式へと、体質改善を図っている。

中国工場の停止延長など影響続く…「信頼性が最優先」

サプライチェーン多角化の努力にもかかわらず、その影響は依然として尾を引いている。ホンダは、当初1月2日までの予定であった中国国内の合弁工場(広汽ホンダ)3か所の操業停止期間を、半導体不足の影響により2週間延長することを決定した。日産自動車も2025年11月に国内工場の操業を停止するなど、自動車業界全体がネクスペリア発のショックから完全には脱却できていない状況にある。

ホンダの関係者は「過去には価格競争力が最優先であったが、現在は地政学的リスクを考慮した安定的な調達能力こそが事業継続の要である」とした上で、「新たなサプライチェーンを通じて、2026年に発売予定の次世代電気自動車(EV)『P7』および『0(ゼロ)シリーズ』の生産安定性を確保する」と述べた。

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