
電気自動車(EV)の航続距離は年々延びているが、長距離移動や充電インフラが乏しい区間では、バッテリー効率を高める運転を心がける必要があるとの指摘がある。
28日(現地時間)、米ITメディアEngadgetによると、最近のEV市場では米国環境保護庁(EPA)認証基準で300マイル(約480km)以上の航続距離が事実上の競争力の基準として定着している。ただし、実際の道路では運転習慣や車両設定によって体感する航続距離は異なり得る。
EV業界は、かつてに比べ航続距離への不安は大幅に和らいだとの見方を示している。一部のモデルは500マイル(約800km)に迫る航続距離を謳う。ただし長距離移動を計画している場合や、充電インフラが乏しい地域を通過する必要がある場合は、一度の充電でより遠くまで走行できるよう効率を高める運転がより重要になるという。
急加速・高速走行を控える
まず挙げられるのが、急加速と高速走行を控えることだ。内燃機関車と同様、EVも荒い運転はエネルギー効率を低下させる。特に速度が上がるほど電力消費は増えるため、一定速度を保つ走行がバッテリー消費の抑制に有利とされる。
冷暖房の使用を最小限にする
車内の冷暖房の使用も航続距離に直接影響する。EVはバッテリー電力を走行だけでなく空調にも使うため、過度な冷房・暖房は残りの航続距離の減少につながりかねない。出発前、充電中に車内温度を事前に調整しておく、必要な範囲で空調を使うといった習慣が効率管理に役立つ。
車両重量と空気抵抗を減らす
車両重量や空気抵抗も電費に影響する要因として挙げられる。不要な荷物を積んだままにしたり、ルーフ装備を装着したまま長距離を走行したりすると電力消費は増加する。EVはバッテリー自体の重量が大きく、積載荷重の増加による影響も無視できない。長距離移動の前に積載状態を確認しておくことが、実際の航続距離を伸ばすことにつながるという。
回生ブレーキを積極活用する
回生ブレーキを積極的に活用するのも有効な方法だ。EVは減速の過程で一部のエネルギーを回収できるため、停車と発進が頻繁な区間では効率の差がより顕著になり得る。ドライバーが回生ブレーキの強度設定やワンペダル走行に慣れるほど、バッテリー管理の幅も広がる。
タイヤの空気圧を定期点検する
タイヤの空気圧や車両状態を点検する基本的なメンテナンスも重要だ。空気圧が低いと転がり抵抗が増し、電力消費が大きくなる。EVは効率の変化が計器盤の航続距離表示に直接反映されやすく、基本的な点検だけでも体感できる違いが生まれる。
電気自動車の航続距離は、車両性能だけで決まるものではない。充電と充電の間をどれだけ効率よく走るかが、実際の航続距離を左右する。