
2026年、道路交通法に大きな転換が訪れた。自転車の交通違反に対する反則金制度(青切符)の導入、自動車が自転車を追い越す際の新規定、住宅街など生活道路の法定速度30km/hへの引き下げ、仮免許取得年齢の引き下げ——これら4つの改正が今年中に順次施行される。「知らなかった」では済まされないため、改正内容と施行状況を把握しておくことが欠かせない。
2026年4月施行:自転車への青切符導入
2026年4月1日から、自転車にも交通反則告知制度(青切符)が適用されるようになった。これまで自転車の交通違反について警察が注意や指導にとどまることが多かったが、今後は反則金が課される。対象は16歳以上の自転車利用者だ。

違反対象は約113種類に及び、信号無視・夜間無灯火・傘さし運転などが代表的だ。反則金は違反の種類によって異なり、スマートフォンを見ながら運転する「ながら運転」は1万2,000円、信号無視は6,000円、傘さし運転・イヤホン使用はそれぞれ5,000円となっている。飲酒運転や妨害運転など危険度の高い行為には青切符ではなく赤切符(刑事処分)が適用され、罰金・拘禁刑・前科につながる可能性がある。
2026年4月施行:仮免許の取得年齢、17歳6か月に引き下げ
同じく4月1日から、準中型免許および普通免許の仮免許取得と運転免許試験の受験資格年齢が、従来の18歳から17歳6か月に引き下げられた。早生まれの高校3年生はこれまで卒業前までに免許取得が事実上困難だったが、今回の改正により新生活が始まる前に試験を済ませることができるようになった。

ただし、実際に公道で運転できるのは従来どおり18歳以降だ。高卒新入社員を採用する企業は、この点を考慮した研修計画の策定が必要となる。
2026年4月施行:自動車の自転車追い越し新規定
2026年4月1日には、「自動車等が自転車等の側方を通過する際の規定」も新設された。自動車が自転車の右側を通過する際に十分な側方間隔を確保できない場合、間隔に応じた安全な速度で走行しなければならないという内容だ。

具体的な目安としては側方間隔1.5m以上、速度は徐行(すぐに停車できる速度)が推奨される。自転車側にも、可能な限り左端に寄って走行する義務が生じる。違反した場合、自動車には違反点数2点と反則金7,000円(普通車)、自転車には反則金5,000円が課される。
9月1日施行予定:生活道路の法定速度、30km/hに引き下げ
2026年9月1日から、中央線や車線区分のない生活道路の法定最高速度が時速60kmから30kmに引き下げられる。速度制限標識がなくても自動的に適用される全国共通の規定で、住宅街や通学路で「標識がないから60kmまで大丈夫」という論理はもはや通用しない。

違反した場合、時速30km以上の超過は赤切符(刑事処分)の対象となり、違反点数6点が付加されて前歴がない場合でも免許停止(30日)の対象となる。刑事処分としては6か月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金が科される可能性がある。移動型速度測定器(移動オービス)による取り締まりも強化される予定だ。