GRシエナ予想図登場――TOYOTA GAZOO Racingが手がけるミニバンとは

GRヤリスとGRカローラでトヨタファンの心を再び躍らせたTOYOTA GAZOO Racing。GRセリカとGR MR2の復活もラインアップ拡張の候補として浮上するなか、今度はまったく予想外の方向からコンセプト予想図が登場した。トヨタの高性能ミニバン、GRシエナだ。一見すると似つかわしくない組み合わせだが、実際の予想図を見ると印象が変わるかもしれない。
GRブランド拡張の流れで登場したミニバンの予想図
予想図を手がけたのは、デザイナーのアビメレック・デザインである。707PSのヘルキャットエンジンを搭載したクライスラー・パシフィカの予想図で知られるこのデザイナーが、今回も同様の発想で「究極の日本製ファミリーカー」を描き起こした。

現行シエナのシャープなフロントマスクは、意外にもGR仕様のカスタムと相性が良いとデザイナーは語る。GRブランドは現在GRヤリス、GRカローラを中心に強い存在感を示しており、BMWと共同開発したGRスープラもラインアップに加わっている。GRセリカとGR MR2の復活も候補として挙がっている状態だ。
フレアードフェンダーアーチ、カーボンルーフ、GR-FOURインタークーラーまで
予想図で目立つ変化はフロントから始まる。従来の横型スラットグリルに代わりブラックメッシュグリルが採用され、その背後にはGR-FOURの刻印が入った大型インタークーラーが配置されている。フロントスプリッターと新たなエアインテークも追加され、全体的な印象が大きく変わっている。

側面にはワイドサイドスカートとフレアードフェンダーアーチが加わった。標準モデルのシエナもリアフェンダーに張り出しがあるが、この予想図では前後ともに拡張され、より力強いスタンスを実現している。ホイールはGRヤリスと共通するスポーティなブラックデザインを採用し、大型ブレーキとレッドキャリパーも備える。ルーフは軽量なカーボンファイバー製に換装され、リアバンパーもブラックアウト処理とデュアルエキゾーストパイプを備えた新型デザインに刷新される。

実現可能性は低いが、GR SPORTグレードは現実的な選択肢
この予想図が実際の量産につながる可能性は事実上ない。大型ミニバンの購入層がコーナーでドリフトを楽しみ、燃料を大量に消費するハイパフォーマンスカーを求めることはほとんどないからだ。ただし、より現実的な方向性として、GR SPORTグレードの設定は十分に考えられる。トヨタはすでにRAV4、ハイラックス、ランドクルーザー300にGR SPORT仕様を展開しており、シエナへの適用もあながち非現実的とはいえない。

ミニバンもGRになれるという想像力
今回の予想図は実現性とは別に、GRブランドがいかに広範な可能性を持つかを示した試みとして意義深い。実用性の象徴であるミニバンに高性能なイメージを重ねても十分な説得力が生まれる――アビメレック・デザインの予想図が示した結論である。量産の可否はさておき、GRシエナというコンセプトは自動車ファンの想像力を刺激するのに十分なものだろう。