
安物という市場の通念が、欧州最大規模の消費者信頼度調査で真っ向から挑戦されている。価格競争力だけを前面に出していた中国の電気自動車(EV)が、今や品質信頼度という第二の戦線を開き始めたという分析が出ている。
「スペイン消費者・ユーザー協会(OCU)」は20日(現地時間)、欧州全域の運転者8万5,000人を対象にした自動車ブランド信頼度調査の結果を発表した。単純な故障件数を超え、故障の深刻度、累積走行距離、車齢まで総合的に反映したこの調査で、「BYD」が初参加で上位10ブランドに名を連ねた。「OCU」の調査史上、中国ブランドが10位圏に入ったのは今回が初めてだ。
レクサス1位・トヨタ2位…日本車の牙城は依然として健在
「レクサス」が総合1位を獲得し、「トヨタ自動車」、「スズキ」、「スバル」が上位を独占した。「ホンダ」、「マツダ」、「三菱自動車」も10位圏に入り、日本ブランドが上位を席巻した。中国ブランドの「MG」は下位に留まり、「ランドローバー」は今回の調査でも信頼度最下位ブランドの不名誉を免れなかった。
業界では日本ブランドの強さの背景に、トヨタ生産方式(Toyota Production System・TPS)を挙げている。生産ラインで欠陥が発見されるとすぐにライン全体を止めて即座に補完するこの方式が、検証されていない新技術を次々と搭載する競合他社のソフトウェアエラーを根本的に遮断する防御壁の役割を果たしているという。「レクサス」、「トヨタ自動車」、「マツダ」の車両が定期点検だけで32万キロ以上を走行するというのも、この設計哲学の産物であるとの評価だ。
米消費者専門誌の「コンシューマー・レポート」が昨年12月に約38万台のデータを分析して出した調査結果も、同様の傾向を示している。「トヨタ自動車」、「スバル」、「レクサス」が1、3位を占め、上位10ブランド中7つが日本または韓国ブランドだった。欧州ブランドの中では「BMW」が最も高い5位を記録した。「OCU」と「コンシューマー・レポート」による両調査は、いずれも日本ブランドの耐久性が数十年変わらないグローバル基準であることを再確認した形だ。
BYD信頼度89点、欧州ブランド多数を上回る…垂直統合が品質を向上
今回の調査における最大の異変は、「BYD」の上位圏入りだ。「BYD」は信頼度指数100点満点中89点を獲得して調査対象の欧州メーカー多数を上回り、顧客満足度でも88点を獲得した。走行性能、運転感覚、便利装備など全般で消費者から高い評価を得た結果といえる。
「BYD」側は、今回の結果の背景として垂直統合生産構造を挙げている。半導体、駆動システム、バッテリー、電子制御ソフトウェアなどの核心部品をすべて自社開発・生産し、部品間の完成度を最大化したという説明だ。純電気自動車専用プラットフォームであるe-Platform 3.0や、バッテリーを車体に統合したCTB(Cell to Body)技術が代表例として挙げられる。
また、独自開発のブレードバッテリーも注目されている。このバッテリーは過熱・過充電などの極限条件でも火災に強く、釘で貫通させても煙や火災が発生しないとされている。「テスラ」がこのバッテリーを採用したほどだ。その「テスラ」は、「OCU」の調査で順位が大きく上昇した。「コンシューマー・レポート」の調査でも、「テスラ」は17位から9位に上昇しており、モデル3とモデルYの信頼度改善が主な原動力となった。
価格競争力を超え品質検証の段階へ
グローバル投資銀行の「UBS」は、米国と欧州の強力な貿易障壁にもかかわらず、中国のEVメーカーが2030年までに世界自動車市場の約3分の1を占めると予測している。
信頼度指数89点という数字が象徴するように、グローバル自動車市場の勢力図再編は、今や価格競争力を超え品質検証という第二段階に移行している。「BYD」が日本ブランドの牙城にどれほど迫るかが、今後の世界市場の行方を決定づける重要な変数として浮上している。