世界の新車4台に1台がEVに!中国55%・欧州3分の1、IEAが示す電動化の現在地

電気自動車普及 引用:国際エネルギー機関
引用:国際エネルギー機関

国際エネルギー機関(IEA)が発表した最新の報告書「世界EV見通し2026」によると、2025年の世界の新車販売に占める電動車(BEV・PHEV)の比率が25%に達し、過去最高水準を記録した。

電動化需要を押し上げる構造的変化

中東情勢の緊張によりガソリンおよび軽油価格が上昇し、内燃機関車に代わって電気自動車を求める需要が大幅に増加していることも、普及加速の一因となっている。

一方、世界第2位の自動車市場である米国では、トランプ政権による電気自動車支援政策の縮小や市場の不確実性を背景に、電気自動車の販売が鈍化している。米国の新車販売に占める電気自動車の比率は約10%にとどまり、販売は減少傾向にある。

中国・アジアが牽引するEV普及

IEAは、世界最大の自動車市場である中国では今年、新車販売に占める電気自動車の比率が約55%に達したと報告している。中国は大規模な生産能力と価格競争力を背景に、世界の電気自動車市場をリードしている。

アジア全域でも電気自動車の販売は急速な拡大を続けている。IEAは、中国を除くアジア諸国の電気自動車販売量が今年50%以上増加すると予測した。とりわけ価格競争力を武器とした中国製電気自動車モデルが東南アジアや新興国市場に本格進出し、需要拡大を牽引している。

実際、BYDや長城汽車など中国の主要自動車メーカーは、今年のアジア地域における電気自動車の受注が前年比2倍以上に増加したと報告している。

欧州の加速とIEAが示す2035年

欧州でも電気自動車への移行ペースが加速している。IEAは、今年の欧州における新車販売の約3分の1が電気自動車になると予測している。電気自動車普及率が世界最高水準のノルウェーをはじめ、ドイツ、英国、トルコなどの主要市場でも急速な成長が続いている。

IEAは、2035年までに世界の新車販売の半数以上が電気自動車になると予測している。中国と欧州連合(EU)については、同時期に新車販売の最大90%が電気自動車に転換されるとみている。

専門家の間では、電気自動車の価格下落と化石燃料価格の不安定化が相互に作用し、電気自動車への移行が当初の想定を上回るペースで進む可能性があるとの見方が出ている。気候変動対応という環境的観点のみならず、経済性やエネルギー安全保障の面でも電気自動車の優位性が高まりつつあり、世界の自動車産業における大規模な構造転換がいっそう加速するとみられる。

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