
【引用:Donut Lab】電気自動車の性能競争は、もはや充電インフラの不便さを前提とした妥協の段階を離れつつある。次世代バッテリー技術が実用化されれば、航続距離や充電頻度という従来の制約そのものが再定義される可能性が高い。特に一回の充電で1,000km超を走行できる電気自動車は、EVの利用前提を根本から変える技術的転換点と位置づけられる。

【引用:ヒョンデ】その中心にあるのが、CES 2026で公開された米スタートアップDonut Labの全固体電池技術だ。同社が示したエネルギー密度は400Wh/kgで、現行量産EVに用いられるリチウムイオン電池のおよそ2倍に相当する。この数値を前提に、ヒョンデのミッドサイズEVであるアイオニック6級の車両に同一重量のバッテリーを搭載した場合、理論上の航続距離は1,100kmを超える計算となる。

【引用:ヒョンデ】この水準は内燃機関車でも達成例が限られる領域であり、効率面で電気自動車が構造的な優位性を獲得したことを示す指標と言える。加えて、氷点下30度といった低温環境下でも性能低下が小さいとされる点は注目に値する。従来のEVが抱えてきた低温時の航続距離減少という課題に対し、全固体電池は有力な解決策になり得る。

【引用:ヒョンデ】もっとも、技術的ブレークスルーが即座に市場拡大へ直結するとは限らない。初期段階では製造コストや量産体制、高出力急速充電システムとの整合性が課題として残るだろう。ただし、5分前後の充電で1,000km以上を走行できる性能が現実のものとなれば、消費者が感じる利便性は価格面の抵抗を上回る可能性が高い。電気自動車の評価軸は、航続距離と充電時間という技術指標を中心に再構築されつつある。