日産がまた減産へ、中国衝突の余波で“主力ライン停止寸前”不安高まる

引用:日産
引用:日産

日産がネクスペリア(Nexperia)チップ供給中断の影響で国内生産を再び減少させる計画を明らかにし、波紋が広がっている。

半導体供給網の混乱が深刻化する中、日産九州工場だけでなく追浜工場まで生産の遅れが広がっており、グローバル自動車業界のサプライチェーンリスクが再評価される雰囲気である。業界の情報筋によると、日産は来週九州工場の生産量を約1,400台追加で減少させる計画である。

これは先週、セレナミニバンとローグSUVを中心に900台の生産を減少させたことに続く措置で、九州工場は福岡県に位置する日産の主要生産拠点であり、小型SUVやミニバンなどの主力車種の相当部分を担当している。

日産は声明を通じ、チップ供給が安定次第、顧客への納品に与える影響を最小限に抑えるために対応すると述べた。現在、関連リスクを管理するために必要な生産調整を実施中であるとしたが、具体的な調整規模や時期は公表しなかった。

国内完成車市場も鈍化の流れが続いている。小売販売は消費者の財政状況悪化により今年上半期に16.5%減少したことが明らかになっており、生産の遅れが重なれば販売不振はさらに拡大する見込みである。

情報筋によると、九州工場は今週月曜日に通常稼働を再開したが、11月24日から再び生産量を減少させるとされている。ただし、代替部品の調達に成功した場合、スケジュールが変更される可能性もあるという。

東京都近郊の追浜工場で生産される小型車ノートも先週に続き2週連続で初期計画より少ない数量が生産される予定であり、両工場の12月の生産計画はまだ評価中であるとされている。

ネクスペリアチップ供給中断は日産だけでなくホンダなど多数のグローバル完成車メーカーにも影響を及ぼしており、ホンダは一定のチップ確保に成功し、今週から北米工場を通常稼働すると発表した。

ネクスペリアは先週、オランダ政府と中国間の対立に伴う生産・輸出制約を緩和するために代替供給先を提供すると発表したが、供給の安定化には相当な時間がかかるとの見通しである。

今回の混乱は、オランダ政府が9月に国家安全を理由にネクスペリアを自国の管理下に置いたことから、中国政府がネクスペリア中国工場の製品輸出を一時中断したことが発端となった。

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