
三菱自動車、フィリピンでハイブリッド車生産へ 2028年中盤に開始、約180億円を投資
三菱自動車が2028年中盤からフィリピンでハイブリッド車(HV)の生産を開始することが、7日、明らかになった。日本経済新聞が報じた。これにより、タイに続く東南アジアで2カ所目のHV生産拠点を確保することになる。東南アジア市場で台頭する中国勢への対抗策を強め、約20%のシェアを誇るフィリピン市場での地位を一段と強固にする狙いがある。
約180億円を投じた工場拡張と生産能力の増強
三菱自動車は生産設備の拡充に向け、約70億ペソ(約180億円)を投じる計画だ。マニラ郊外の既存工場にHV生産ラインを新設し、年間生産能力を現行比2割増の6万台規模へ引き上げる方針である。さらに、現地生産車の域外輸出に向けた検討を行っているほか、フィリピン政府が推進する電動車生産支援策の活用も予定している。
東南アジア戦略の要 中国勢に対抗するフィリピン拠点の意義
東南アジアは三菱自動車の全販売台数の約3割を支える収益の柱である。タイやインドネシアでは中国メーカーによるEV主導の攻勢にさらされているが、フィリピンでは安定したシェアを背景に優位性を保っている。今回のHV投入により、需要が拡大する電動車市場を確実に取り込み、同国での競争力を再強化する構えだ。
加藤社長が語る電動車戦略 PHV投入も並行して推進
三菱自動車の加藤隆雄社長は取材に対し、EVやプラグインハイブリッド車(PHV)を含む電動車の拡充を加速させていると述べ、市場ごとのニーズに即した車両を適時投入していく姿勢を強調した。同社は、フィリピン市場へ新型PHVを投入する方針も併せて発表している。
フィリピン国内のHV市場動向 EVを上回る現実的エコカーとして急成長
フィリピン政府の統計によれば、2024年の国内HV販売台数は1万7000台に達し、新車市場の3.6%を占めた。先行するガソリン車に対し、EVの普及がインフラ等の課題で1%未満にとどまる中、HVは現実的なエコカーとして消費者の支持を集め、市場での存在感を急速に高めている。