
【引用:トヨタ】トヨタ・ガズーレーシング(TGR)が手がける高性能ホットハッチ「GRカローラ」がアップデートを受けた。ベースとなるE210系カローラをベースに、北米市場を主戦場として開発されたこのモデルには、トヨタ自動車会長でありマスタードライバー豊田章男氏の情熱が深く息づいている。モータースポーツから学んだ知見を公道車へフィードバックする——そんなTGR哲学のもとで生まれたGRカローラは、デビュー当初から抽選販売になるほどの人気を誇った。今回のマイナーチェンジでは、性能と完成度の両面で新たなステージに到達している。

【引用:トヨタ】搭載されるエンジンは、G16E-GTS型1.6リッター直列3気筒ターボ。最高出力300馬力、最大トルク400Nmを発揮し、高回転域でも安定した出力を維持する。トランスミッションは6速iMTに加え、新開発の8速ダイレクトオートマチック(DAT)を設定。DATはクローズレシオ化されたギアとパドルシフトを備え、レスポンスの鋭さと高い制御性を両立している。GR-FOUR四輪駆動システムは、60:40/50:50/30:70の前後トルク配分を選択可能で、前後トルセンLSDが標準装備される。軽量カーボンルーフやリバウンドスプリングの採用によって、高速コーナリング時の安定性としなやかなハンドリングを両立した。

【引用:トヨタ】エクステリアは、機能美と迫力を融合させたデザインへと進化。ワイドフェンダーが生み出す塊感とブラックアクセントが、GRの持つ「走るための造形」を際立たせている。マットブラック仕上げの18インチアルミホイールとミシュラン・パイロットスポーツ4タイヤが高いグリップ力を発揮し、リアにはトリプルエキゾーストと大型ディフューザーを配置。視覚的にも「GRらしさ」を強調する仕上がりとなった。

【引用:トヨタ】シャシー剛性の向上も見逃せない。構造用接着剤の使用範囲は既存のRZグレードより13.9m拡大され、総延長32.7mに達した。これにより、ボディ全体の剛性バランスが最適化され、ドライバーとの一体感がさらに向上している。加えて、補助吸気ダクトの新設により吸気温度を低下させ、長時間の高負荷走行でも安定した出力を維持。冷却性能の強化はG16E-GTSエンジンの潜在能力を最大限に引き出す重要な要素となっている。

【引用:トヨタ】インテリアでは、JBL製9スピーカーオーディオ(サブウーファー付)を採用し、アクティブノイズコントロール(ANC)とアクティブサウンドコントロール(ASC)を組み合わせることで、静粛性とスポーティなサウンド演出を両立。価格は6速MTが568万円、8速ATが598万円。GRカローラは「退屈な車はつくらない」というトヨタの信念を体現するモデルとして、再び注目を集めている。モータースポーツ由来の情熱と技術が融合したこのアップグレード版は、走る歓びを追い求めるすべてのドライバーに向けたトヨタからの新たなメッセージだ。