● ホンダ、国内初の軽EV「N-ONE e:」を発表
● 薄型バッテリーで室内空間と航続距離を両立

ホンダが国内で初となる軽自動車EV「N-ONE e:」を正式発売した。販売価格は270万円に設定された。
「N-ONE e:」の開発では、広い室内と十分な積載空間の確保が最大の課題だった。ホンダはバッテリーパックを薄型化し、パワーユニットを小型化。さらに立体駐車場に入庫できるよう全高を抑える設計を採用した。

1回の充電で295km(WLTC基準)走行可能で、日産「サクラ」の180kmを大きく上回る。軽自動車は国内市場の約3分の1を占め、ホンダはベストセラー「N-BOX」で同セグメントをリードしている。
ただし、国内のEV普及は依然として遅れている。高価格と充電インフラ不足から、消費者は純EVよりもハイブリッド車を選ぶ傾向が強い。

ホンダの日本地域統括責任者・川坂英生氏は「EVの普及には、人々に馴染みのある車種から始めることが重要だ」と述べ、「競争が激化する中、ブランド価値向上に向け継続的な改善を進める」と語った。
スズキとトヨタも今年中に軽EVを発売予定で、中国BYDも来年国内市場に投入する計画だ。
一方、ホンダは最近24年ぶりに6代目プレリュードを公開。2029年にはグローバル本社を東京駅近くの八重洲新社屋に移転すると発表した。