東風日産ティアナ、年内改良発売
EV風デザインと装備刷新
240馬力ターボから低出力仕様まで

中国工業情報化部および現地メディアの情報によれば、東風日産が生産するミッドサイズセダン「ティアナ」がマイナーチェンジを受け、中国市場で今年後半に発売される見込みだ。価格は約371万~495万円に設定される予定で、デザイン刷新とパワートレイン強化により、競争力をさらに高めた。
ティアナは北米市場で販売されるアルティマの中国版にあたるモデルで、北米でのアルティマの将来が不透明な中でも、中国では依然として主力セダンのポジションを維持している。今回の改良では外観のアップデートと一部機能の向上に重点が置かれた。


EV風デザインと精悍な新顔
サイズ拡大と最新装備予想
フロントマスクは日産の電動セダン「N6」「N7」からインスピレーションを得たEV風デザインを採用。精悍なLEDヘッドライト、拡大グリル、大型エアインテークを装備し、内燃機関モデルでありながら電動モデルと共通のイメージを演出する。サイドは新デザインのアルミホイールやツートンカラーオプションを追加し、リアはフルワイドLEDライトバーと中央発光式日産レタリングでクリーンな印象を強調した。
ボディサイズは全長が14mm延長され4,920mmとなったが、全幅・全高・ホイールベース(2,825mm)は据え置き。居住性はそのままにスタイルを伸びやかに見せている。インテリアは未公開ながら、デジタルメーターパネルと大型インフォテインメントディスプレイを一体化した新ダッシュボードや最新ADASの採用が予想される。

240馬力ターボと新低出力エンジン
アコード&カムリに挑む戦略モデル
パワートレインは、最上位グレードに最高出力240馬力を発揮する2.0リッター直4ターボエンジン+エクストロニックCVT(8段仮想シフト付き)を搭載。エントリーには142馬力の新エンジンを設定し、燃費と価格競争力を重視する層に対応する。従来の2.0リッター自然吸気(154馬力)より出力は抑えられるが、戦略的な位置づけとなっている。
ティアナはホンダ・アコードやトヨタ・カムリなどの競合と真っ向から対決するモデルとして、デザインと技術の刷新を武器に市場シェアの維持を狙う。発売後は、インテリア品質や走行性能が中国市場での評価を大きく左右しそうだ。