
政府が2030年代に世界の自動運転車市場で30%のシェアを獲得するという目標を掲げた。製造業など特定分野に特化した「バーティカルAI」の拡大を加速させる方針も示した。
自動運転30%シェアへの政府ロードマップ
16日、日本経済新聞は、政府がこの日、成長戦略会議を開き、こうした内容の投資ロードマップ素案を公表したと報じた。ロードマップでは自動運転に関して、政府が2030年代に自動運転車の世界販売台数シェア30%を国産で占める計画が盛り込まれている。現在の完成車世界シェア約26%に相当する地位を、自動運転車分野でも維持することが狙いだ。国内完成車メーカーも技術開発を急いでいる。トヨタは、運転者の介入を必要としない完全自動運転に相当するレベル4の車両について、2027年度に市場導入を目指している。日産は自動車モデルの90%にAIを活用した自動運転機能を2030年代初頭までに適用する方針としている。
政府はまた、素材・造船など特定産業や業務に特化したバーティカルAIの世界シェア目標を15%に設定した。AI技術が単に回答を提示するにとどまらず、実際の業務プロセスを自律的に遂行するエージェンティックAIへと進化する中で、市場の先手を打つ狙いがある。世界のバーティカルAI市場は2030年に33兆円規模に拡大すると予測されている。AI拡大に不可欠なインフラである海底ケーブルについては、現在の世界シェア約20%を2030年までに35%に引き上げる方針だ。日本経済新聞は、光技術を中心に通信インフラの大容量化を進め、ケーブル敷設船確保への投資を増やす計画であると伝えた。
バーティカルAIとガスタービン支援策
この日の成長戦略会議では、高効率ガス火力発電向けガスタービンへの支援拡充策も示された。政府はLNGガスタービン分野への支援を増やす予定で、最大5年間で数百億円規模の投資を行う方針だ。LNGは再生可能エネルギーへの転換期における「ブリッジ燃料」として24時間発電できるという利点を持つ一方で、温室効果ガスを排出するという根本的な課題を抱えている。これに対し政府は、温室効果ガスを排出しない水素とLNGを混合したガスタービンおよび部品メーカーに絞って設備投資を拡大し、アジア地域への輸出拡大を後押しする方向だ。ガスの活用度向上は自動運転車など、AI普及に向けても求められる措置であり、データセンターによる電力需要の急増に対応するうえでもガス火力は欠かせない。日本経済新聞は、石炭や石油に比べて温室効果ガス排出量が少ないガス火力発電の普及を通じて、電力の安定供給が可能になるだろうと報じている。