
【引用:CarNewsChina】上海郊外で中国EVメーカー蔚来汽車(NIO)の電動SUVクーペ「EC6」が高速衝突事故を起こし、車両後部構造が前方キャビンと分離するという異例の破損が確認された。事故発生直後、NIOは公式声明を発表し、車両のオンボードシステムが衝突を自動検知して会社側に通知されたと明らかにした。

【引用:CarNewsChina】事故は12月1日、上海郊外の道路で発生した。EC6は幅約12cmの狭いコンクリート構造物上部に高速で衝突し、衝撃が後部セクションに集中した結果、後部車体が前方キャビンから分離する形で破損した。オンラインに流出した写真は現場撮影のものであることが確認されたが、限られた画像情報のみで構造全体の変形を断定するには不十分とされている。

【引用:NIO】NIOは声明で、搭乗者2名はいずれも生命に危険が及ぶ怪我はなく病院へ搬送されたと説明した。事故当時、運転支援機能は使用されておらず、衝突後はドアロックが自動解除され、ドアハンドルが展開して搭乗者の脱出が可能だったとしている。また、バッテリーパックについても火災や熱暴走は確認されていないと公式に発表した。

【引用:NIO】一方、現地では事故後にNIO社員が周囲の撮影を制止したとの目撃談も一部で報じられたが、これは独立した検証が行われていない情報だ。構造的破損の原因についても現時点では公式調査段階にあり、警察が衝突速度、角度、荷重伝達経路などの条件を含めて事故の再構成を進めている。今回の事例のみを根拠に車両構造の安全性を一般化するのは適切ではないとみられている。

【引用:NIO】事故車両のEC6は、超高強度鋼とアルミニウムを組み合わせた車体構造と後部メガキャスティング設計を特徴とする中型電動SUVクーペだ。デュアルモーター四輪駆動を採用し、最大出力360kW、最大トルク700Nmを発揮する。バッテリーは73.5kWhと90kWhが用意され、急速充電やバッテリー交換機能にも対応している。今回の上海事故は極端な破損形態が注目を集めた一方、搭乗者の生存とバッテリー安全性の両面で、今後の電気自動車の衝突安全性議論に影響を与える可能性がある。