
真夏に炎天下で駐車すると、車内温度は瞬く間に危険な水準まで上昇する。サンシェードを使えば車内が涼しくなると思われがちだが、その役割は車内の空気を冷やすことではなく、直射日光が当たる部分の温度上昇を抑えることにある。JAFの実験では、4時間駐車時の車内最高温度は、無対策で52度、サンシェード使用でも50度と、差はわずか2度にとどまった。

一方、ダッシュボードの温度は、無対策で79度まで上昇したのに対し、サンシェード使用車では52度に抑えられた。ステアリングやシートが熱くて触れない状況が減り、シートベルトやチャイルドシートのバックルのやけど防止にもつながる。ダッシュボードや樹脂部品、革調素材の変色やひび割れも防げるため、内装材の保護という点でもサンシェードは欠かせない。

窓を少し開ける方法もあるが、JAFの実験では窓を開けた車の車内最高温度も45度で、依然として耐え難い水準だった。窓を開けたまま車を離れると防犯上のリスクもある。そこで役立つのが、スマートキーの解錠ボタン長押しで窓を開けられる「ウインドウリモート開閉機能」だ。トヨタや日産など一部車種にあるが、初期設定では無効な場合が多く、販売店での設定が必要になる。

乗車後は、窓を閉めてエアコンをつけるより、窓を全開にして走り始めるほうが効率的だ。エアコンを外気導入・最低温度にして熱気を逃がした後、窓を閉めて内気循環に切り替えるとよい。JAFの実験では、この方法で55度あった車内温度が5分で28度まで下がった。サンシェードの役割を正しく理解し、換気の工夫と併用することが重要だ。