
【引用:DAMD】ホンダ・フリードは長らく可愛いファミリーミニバンの代表格として位置付けられてきたが、その穏やかな造形はチューニングの題材としては物足りなさも抱えていた。その前提を根底から覆したのが、国内チューニングハウスDAMDが発表したフリード専用フェイススワップキット「アイソレーター」だ。丸みを帯びたフロントを全面的に置き換え、角を強調した直線基調の表情へと変貌させることで、従来のキャラクターを完全に排除し、存在感を前面に押し出した。写真だけを見れば、ベースがフリードであることに気付くのは難しいほどだ。

【引用:DAMD】アイソレーターの造形は1980年代アメリカンミニバンの記憶を強く刺激する。円形ヘッドランプを奥まらせ、ブラックアウトされた角型グリルと組み合わせる構成は、1985年頃のシボレー・アストロやGMCサファリを想起させる。薄い開口部と突き出した顎を持つバンパー、フラットなボンネットカバーが加わり、いわゆるスラップフェイス的な硬質感を完成させた。可愛さを捨て、無骨さを纏ったフリードがここで成立する。

【引用:DAMD】注目すべきは車体加工をほぼ伴わない点だ。フェンダー切削やボディ再製作は行わず、純正構造を維持したままボルトオンで装着できる。既存ヘッドランプ位置はインサートで処理され、ウッドパターンデカールを加えればレトロ感はさらに強まる。一方リアは純正デザインを踏襲し、直立したテールゲート形状が前面の変化を自然に受け止める。前だけを変えるという発想が、車全体の性格を塗り替える好例と言える。

【引用:DAMD】アイソレーターはエアとクロスター両トリムに対応し、クロスターではルーフラックや太めのタイヤ、15インチスチールホイールと組み合わせることでレトロオフローダー的演出も可能だ。機械面は1.5リッターe:HEVを含め純正のままで、走行性能や燃費は変わらない。価格は約32万円台からと現実的で、買い替えではなく日常車の楽しみ方を変える選択肢として説得力を持つ。高性能を誇示するためではなく、日常をどう遊ぶかという視点でのチューニングが、ここに明確な形で示されている。