
【引用:电车界】2025年10月23日夜、中国・上海市徐匯区の中心部で走行中の「理想汽車」大型電動MPV「理想・MEGA」が突如炎上した。目撃者の映像によると、車両下部から火花が散り、わずか10秒で車全体が火に包まれた。衝突などの外的要因はなく、乗員2名は無事に避難。現地メディアは「最初の発火はバッテリーパックが位置する下部から確認された」と報じている。事故直後、理想汽車は緊急チームを派遣し、バッテリー供給元「寧徳時代新能源科技(CATL)」と合同で原因調査を開始した。

【引用:电车界】今回火災を起こした理想・MEGAはCATL製「麒麟(Qilin)NMCバッテリー」を搭載し、CLTC基準で航続距離710km、最大出力400kW(約544馬力)を誇る理想汽車初の純電気モデルだ。専門家らは、バッテリーモジュールの欠陥、冷却システムの異常、BMS(バッテリーマネジメントシステム)不具合などを主因として指摘。走行中に瞬時に火が広がった点から、セル内部の短絡や冷却ラインの漏れが発火につながった可能性が高いとみている。理想汽車は「CATLと協力し、同型バッテリーを搭載した全車両の点検を実施している」と説明した。

【引用:理想汽車】理想・MEGAは2024年3月発売以降、「中国版テスラ・モデルX」と呼ばれ人気を集め、2025年9月には月間販売3,000台を突破していた。しかし今回の事故でブランドイメージは大きく損なわれ、香港市場で株価が一時3.2%下落。投資家の間では「BEV転換戦略が揺らぐ」との懸念も広がっている。さらにBYD「HAN」やNIO「ES6」など、他ブランドでも火災事故が相次ぎ、中国国内では「性能より安全性を優先すべきだ」との声が高まっている。SNS「微博」では「CATL製だからといって安心できない」との反応が目立った。

【引用:电车界】今回の火災は、中国の電気自動車産業全体にとって警鐘となった。理想汽車が2026年に予定する欧州市場進出にも影響を及ぼす恐れがあり、海外メディアは「1件の火災がブランド戦略を揺るがせる可能性がある」と報じた。業界関係者は「EV市場は安全性競争の時代に入った」と指摘。ヒョンデやテスラ、フォルクスワーゲンなどは既に耐火設計や冷却システムの二重化で対策を強化している。理想・MEGAの事故は、急成長する中国EV産業が直面する「信頼性の壁」を象徴する出来事となった。
