専門家向け最上級ピックアップトラック
F-150級の牽引・積載能力を搭載
北米市場での販売計画は無し

フォードは中型ピックアップトラック「レンジャー」シリーズに、最強バージョンとなる「スーパーデューティ(Super Duty)」を新たに追加した。本モデルはプロフェッショナル向けの最上級ワークホースとして開発され、2026年末からオーストラリア市場で販売される予定だ。ただし現時点では、北米やその他の主要市場での販売計画は発表されていない。
レンジャー・スーパーデューティは既存のラプターモデルを上回る価格と性能を誇り、現場でプロが求める耐久性と作業効率に重点を置いている。フォードはこれによって、中型ピックアップトラック市場におけるレンジャーの存在感をさらに強化する戦略を進める。

レンジャー・スーパーデューティは、その力強い外観にふさわしい高性能を備える。3.0リッターV6ターボディーゼルエンジンを搭載し、207馬力を発揮。10速オートマチックトランスミッションとフルタイム4WDシステムによって全輪に駆動力を伝達する。特に強化されたシャシーにより、最大4,500kgの牽引能力と1,982kgの積載能力を実現し、大型トラックF-150に匹敵する作業性能を誇る。
さらにフォードは、用途に応じたカスタマイズパッケージも用意する。「ワークパック」「ファームパック」「アドベンチャーパック」の3種類があり、それぞれ作業現場、農場、オフロードに最適な装備を揃える。すべてのパッケージにはヘビーデューティスチールトレイやロック式ツールボックスが含まれ、実用性が大幅に高められている。

価格はシングルキャブモデルで約8万2,990オーストラリアドル(約810万円)から。最上級のダブルキャブモデルにオプションを追加すると13万3,000オーストラリアドル(約1,300万円)に達し、一般的なピックアップトラックの価格帯を大きく超える水準となる。
レンジャー・スーパーデューティは、ピックアップトラックを単なる移動手段ではなく、作業効率を最大化するための専門的なツールとして再定義する存在となっている。