【米盗難率調査】テスラが「盗めない車」No.1!一方カマロは平均39倍、ホンダ・トヨタも都市部で被害多発

米高速道路安全保険協会(IIHS)傘下の高速道路損失データ研究所(HLDI)が発表した最新データによると、米国では依然として電気自動車(EV)の盗難発生率が低く、とりわけテスラ車が最も盗まれにくい。一方、都市部ではホンダ・シビックやトヨタ・カムリなど日本車の盗難被害も目立つ中、シボレー・カマロが全車種で最も高い盗難発生率を記録した。

報告によれば、多くのEVは高度なコネクティビティ機能や位置追跡システムを備えており、盗難後に長期間保持することが難しい。また、充電のため住宅や建物近くに駐車される傾向が強く、これが盗難抑止につながっている。EVは内燃機関車に比べて盗難確率が85%以上低く、テスラ・モデル3とモデルYの盗難クレーム頻度はそれぞれ3と2で、全米平均(100)と比べても極めて低い水準だった。

盗難発生率の低い車種上位20モデルのうち、8車種がEV、2車種がプラグインハイブリッド(PHEV)で占められた。トヨタ・RAV4プライム(PHEV)やテスラ・モデルSも盗難クレーム頻度5を記録。かつて盗難率が高かった現代・起亜車は、2023年のソフトウェアアップデートによって盗難クレーム頻度が52%低下し、ランキングから姿を消した。

一方で、窃盗犯の関心は近年マッスルカーや高級ピックアップトラックへと移行している。最も盗難率が高かったのはシボレー・カマロZL1で、全米平均の39倍に達した。標準型カマロも平均の13倍という高水準で、性能だけでなく車両のセキュリティ上の脆弱性が要因とされている。

調査によると、2016年型以降のカマロはキーレスプッシュスタートシステムの導入により盗難リスクが急増。窃盗犯は整備士が診断やデータモニタリングに使うオンボードデータポートにアクセスし、キーを複製できることが確認された。この技術的脆弱性が、カマロの盗難率上昇に拍車をかけている。

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