「後で補充が全てを狂わせる」アドブルー切れはガス欠より始末が悪い



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引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません

尿素水(アドブルー)警告灯を無視すると再始動不能に——ディーゼル車ドライバーが知るべき対処法

突然の停車や再始動不能——その原因は「警告灯」にあった

高速道路を走行していたSUVが突然停止したり、目的地に到着してエンジンを切った後、再始動できなくなるといったトラブルが相次いでいる。その原因は、メーターパネルに表示される「おなら」や「液体が噴射されるような形」をした見慣れない警告灯だ。

ディーゼル車のドライバーにとって、この信号は単なる通知ではない。エンジンの稼働を左右する生命線とも言える警告だ。これは、環境基準を満たすために搭載されたSCR(選択的触媒還元)システムに異常が発生したことを知らせるサインである。「まだ大丈夫だろう」という安易な考えでこの警告を無視すれば、車両は走行不能な状態に陥ってしまう。

尿素水が切れるとECUが即座に非常体制へ——エンジン再始動ロックの仕組み

尿素水(アドブルー)が切れると、車両の制御ユニット(ECU)は即座に非常体制に入る。排出ガス規制に伴う法的プログラミングに基づき、エンジン出力を強制的に制限したり、再始動が不可能になるようロックをかけたりするためだ。

多くのドライバーが抱く不安は「走行中に停止するのではないか」という点だが、システムは安全確保のため、走行中に突如エンジンを停止させることはない。真の問題は、一度エンジンを切った直後に発生する。尿素水が底をついた状態で停止したエンジンは再始動できず、レッカー移動を余儀なくされる。

「残り数百km」の油断が命取り——尿素水の消費量が急増するケース

メーターに表示される走行可能距離は、あくまで目安に過ぎない。渋滞区間での走行が長引いたり、重い荷物を積載したりする場合、あるいはDPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)が頻繁に作動すると、尿素水の消費量は通常の2〜3倍に急増する。「まだ数百km残っているから後で補充すればいい」と油断していると、走行中に残り距離が一気に減少する可能性がある。警告灯が点灯した段階こそが、最も安価かつ確実に対処できるタイミングだ。

尿素水の補充で絶対に避けるべきミス——燃料との誤混入は100万円超の修理に

ディーゼル車の給油口の横には、通常、青いキャップの尿素水注入口が並んでいる。ここで発生する最も致命的なミスが、燃料との「誤混入」だ。慌てて尿素水の注入口に軽油を入れたり、逆に燃料タンクに尿素水を注ぎ込んだりするトラブルは後を絶たない。尿素水は水分を含んだ液体であり、精密な燃料噴射システムに入った瞬間に高圧ポンプやインジェクターを腐食させる。この場合、エンジンの主要部品を丸ごと交換しなければならず、修理費は100万円を超える多額の出費につながる。

自分で補充する際に守るべき3つのポイント

自身で尿素水を補充する場合、以下の3つのポイントを遵守する必要がある。

① エンジンを完全に切った状態で注入する

必ずエンジンを完全に切った状態で注入することだ。これによりセンサーが流量を正常に認識し、システムがリセットされる。

② 塗装面への付着はすぐに拭き取る

尿素水は強いアルカリ性であるため、車体の塗装面に付着すると腐食を引き起こす。付着した場合は速やかに拭き取らなければならない。

③ ISO 22241規格の正規品を使用する

必ず「ISO 22241」規格の認証を受けた正規品を使用することだ。安価な粗悪品はSCR触媒を詰まらせ、結果として高額な修理費を発生させる要因となる。

トラブルを防ぐ最善策——長距離前に予備の尿素水を備えておく

賢明なドライバーは、トラブルが発生する前に行動を起こす。長距離ドライブを控えているなら、予備の尿素水を備えておく習慣を推奨したい。深夜に営業しているガソリンスタンドを探し回るストレスを考えれば、1,000円程度の事前の備えは非常に有効な保険と言えるだろう。予防は常に、修理よりも安価で確実である。

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