「昼間なのにライト点灯?」運転者の9割が気づかない“照度センサーの罠”

【引用:Depositphotos】晴れた昼間にヘッドライトを眩しく点灯させたまま走る車、逆に夜やトンネル内で無灯火のまま現れる車。その多くは運転手の判断ではなく、スイッチをオートに任せきった結果だ。便利な自動化の裏側で、ドライバー自身が気付かぬうちに昼間の加害者にも夜のリスク要因にもなっている。その中心にあるのが、車両が明暗を判断する照度センサーである。

【引用:YouTubeチャンネル「ハン・ムンチョルTV」】オートライトの仕組みは意外と単純だ。光を受けると電気信号を変化させるフォトダイオードを用い、周囲が暗いとECUが判断すればヘッドライトを点灯、明るければ消灯する。かつてはダッシュボード中央のドーム型センサーが主流だったが、近年はルームミラー裏にカメラと一体化した複合センサーが増えている。ここでは照度だけでなく雨量なども検知し、ワイパーやライトを連動させるなど、車の目としての役割を担っている。

【引用:Depositphotos】しかしこのセンサーは意外な弱点を抱える。最大の敵はフロントガラスの濃いカーフィルムだ。透過率の低いフィルムは人間の視界には問題がなくても、センサーには光不足として認識され、昼間でもライトが消えない原因になる。さらにダッシュボードカバーや装飾品でセンサーを塞げば、車は一日中夜だと誤認する。メーカーごとに反応速度が異なるのも混乱を招く要因で、これは性能差ではなく、街路樹の影などで頻繁に点灯しないよう設けられた制御ロジックの違いだ。

【引用:Depositphotos】オートライトはあくまで補助装備に過ぎない。濃霧や豪雨の昼間、トンネル出入口などではセンサーが万能に働くとは限らない。ダッシュボード上に遮蔽物がないか、フロントガラスのフィルムが濃すぎないかを確認することが第一歩だ。そして最終的に安全を判断するのは運転手自身である。技術に任せきりにせず、必要と感じた瞬間に自らライトを点ける意識こそが、事故を遠ざける最も確実な方法だ。

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